この名前を聞いて思い浮かべることは何でしょうか?
自分の率直な感想は
堅い、ザ・クラシックという曲を書いている感じで、あまり好きではない作曲家の一人でした。
そんな自分の元へやってきた譜面がブラームス作曲の「大学祝典序曲」でした。
仕方なく曲を研究してみると、現在にまで名を轟かせるブラームスの実力が垣間見えてきました。
洗練された和音進行、的確かつダイナミックなオーケストレーション。
精緻に組み上げられた建造物のような曲の姿がだんだんとわかり、いつの間にかすっかりこの曲に夢中になっていました。
この曲自体は、ブレスラウ大学のために献上された曲で、当時の学生歌をモチーフに作られた演奏会用序曲です。
ところで、
クラシックはつまらない。
という人がいます。
(実際、曲によっては自分もかなりそちら側の人間です)
じゃあ、なぜつまらなく感じるのでしょうか?
それは音楽の「意味」が聞いている方に伝わらないからなのだと思います。
芸術なんて、それを受け取る側が芸術だと思って始めて芸術になるのでしょう。
そう考えてみると、我々のしている「音楽」は様々な中継地点を経て、お客様の耳に入ってきます。
作曲家に始まり、指揮者、演奏家、を経て聞き手の元へ届きます。
その過程で、作曲者が込めた「思い」が薄まってしまうときっと「つまらない」音楽になってしまうのでしょう。
でもむしろ、その過程で、作曲者の思いを濃縮していったら、きっとそこには大きな感動が生まれるはずです。
聞きに来てくださったお客様に最大限の感動を届けられるような本番にしたいと思います。
今回の担当 S
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