読書の秋ということで、本のご紹介です。
オーケストラや吹奏楽を題材にした文学作品は数多くありますが、Tubaを主題とした作品はあまりありません。小説としては今回ご紹介する瀬川深氏『チューバはうたう―mit Tuba』(筑摩書房、2008年)、随筆としてはTuba奏者大石清氏の『大石清の助手席人生 テューバかかえて』(音楽之友社、1999年)くらいしかありません。ほかにあれば教えてください。アニメ化で話題の武田綾乃氏『響け!ユーフォニアム』シリーズも広い意味ではTubaの文学と言えなくもないのかもしれません。宇治市内の某高校でTubaに出会った私としてはこの『響け』シリーズも思い入れのある作品ですが、今回は『チューバはうたう』の紹介です。
紹介と言っても当ブログは書評ブログではないので、タイトルの紹介のみにとどめます。読んでみてください。
ではだめだと思うので、ごく簡単に説明すると、主人公は26歳の女性、「インディペンデントの」Tuba吹きです。Tubaを吹くことの愉しさというのは、あまり周囲に理解されないもので、主人公にはそれに対する諦観があります。それでもTubaが好きなわけです。マイナーな趣味をお持ちの方は、お読みになると主人公に共感できる面があるのではないでしょうか。
今年9月に小学館から文庫版も発売されました。ハードカバー版の表紙はフロントアクションピストンの楽器ですが(下画像)、文庫版の表紙はロータリー式の楽器になっています。そこに注目する人はほとんどいないと思いますが……。
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『チューバはうたう―mit Tuba』 |
第200回定期演奏会の最終公演たる東京公演まであと2か月ちょうどとなりました。2か月後の今頃は打ち上げ中のはずです。おいしいお酒が飲めるよう頑張りたいと思います。
今回の担当者 H
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