今回の演奏会で取り上げる「バレエ音樂『眠れる森の美女』組曲」についてTubaの視点から少し書きたいと思います。
バレエ全曲(Op.66)を演奏すると3時間近くになるのですが、演奏会で取り上げる組曲(Op.66a)は、バレエ音楽から5曲選んで編まれたものです。組曲は物語の展開とは関係のない構成になっています。
Tubaの出番があるのは第3曲目を除く4曲です。
基本的には、バストロンボーンとオクターブあるいはユニゾンで同じ動きをするという、チャイコフスキーの典型的なTubaの使い方がなされています(もちろん演奏箇所すべてがそうというわけではありませんが)。ppからffff まである幅広いダイナミクスレンジをいかに表現するかが難しいところです。これらの記号は単なる音量を示しているわけではないのですよね。
チャイコフスキーの金管というと、とかく大音量というイメージを持たれやすいですが、p レンジの表現もかなり重要だと思います。「眠れる森の美女」でも、トロンボーンとともにp レンジでハーモニーを作ってオケの響きを支える場面などもあり、出すぎず引きすぎず、というバランス感覚が大切です。f レンジでも、汚い、うるさい音になってしまうと何の意味もないので、あくまで冷静さを保って吹きたいと考えています。
これから本番までのあと1週間、演奏を仕上げていこうと思います。
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バレエ音楽「眠れる森の美女」組曲 冒頭 |
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